東宝 ミスサイゴン

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質疑応答その2、エンジニアです

昨日に引き続き、今日は製作発表の質疑応答より、2つ目の質問を公開したいと思います。
エンジニア4人の皆さんに、ということで、こんな質問が出ました。
「今回のミスサイゴンで、より力を入れたいと思ってらっしゃるところ等をお聞かせ下さい」
さて、これに対するエンジニアの回答は…。

着席順に、市村正親さん、筧利夫さん、橋本さとしさん、別所哲也さんの順にマイクが回りました。
まず、
「僕は常々、舞台っていうのはひとつの旅のような気がしておりまして。この『ミス・サイゴン』のエンジニアを演じた時も、初演は1年半、僕は通算で600何回か演じましたけども、1回1回が毎回”旅”で、3年間をどう生きるかってことに費やして来たんです」
と、初演・再演に続き3度目の『サイゴン』となる市村さんならではの言葉が。
市村さんにとって『ミス・サイゴン』、そして、非常にいろいろな面を持ったエンジニア役は、何度演っても飽きない作品だそうで、
「そういう意味ではホントに今回、これだけしかやらないの?っていうぐらいの期間しかないんですけど、だからこそ、その1回1回のエンジニアの3年間を、楽しみながら、どう、明日への夢…というか、夢を摑むためにあの手この手を演じていく、エンジニアの生き様みたいなものをしっかり演じていきたいな、っていう風には思ってます」
と、今回の舞台にかける抱負を語ってくれました。

続くは、筧利夫さんです。
「えー、力を入れるところは”全部”でございまして」
話しだした筧さんは、「それはまたどうしてかと申しますと」と続けて、淡々と、しかし熱くその理由を述べていきます。
「私の個人的な目論見と致しまして、公演の最終日に<作曲家の>シェーンベルグさんに、“ミスター・カケイ、ユー、ワールドツアーに参加しない?”」
場内大爆笑にも関わらず、筧さんは更に淡々と、
「そう言わせることが、私の、今回一番力を入れているところでございます」
と言い切り、隣の橋本さとしさんにささっとマイクを渡します。

客席の笑いがおさまらない中、橋本さんは、筧さんに向かい、
「何か、ワールドワイドですねぇ」
と一言。お客様に向き直り、
「えっと、僕、前回も演った時に、僕のエンジニアを観て頂いたお客様から、“あのエンジニア、絶対にアメリカ行けそうにないなぁ”ってよく言われてたんですけども(笑)。…まああの、アメリカ行けるか行けないかっていうよりも(笑)、とにかく僕自身は毎回毎回、最低でも100%の力を出せるように頑張って稽古して、やはり1回1回の公演を大切に、毎回がやっぱり初日であり千穐楽であるという気持ちで、このエンジニアっていう役をきっちり挑んでいかないといけないな、と今回も思っておりますんで」
筧さん同様、客席を笑わせながら想いを述べる橋本さんは、最後をこう締めくくりました。
「やっぱりもう、ベスト・オブ・ベスト!で頑張って演じます」
橋本さんも、答え終わると、別所哲也さんにさっとマイクを差し出します。

笑いながらマイクを受け取った別所哲也さん、しばしの沈黙の後、
「…どうしましょうかねぇ(笑)」
気を取り直して、
「えー、僕自身は、そうですねぇ…こういった役柄を戴くこと自身が、ホントに2004年の時も挑戦でして、映像の世界でも舞台の世界でも兎角“いいお兄さん”を演らせて頂くことが…で、最後にはあの、彼女が誰かに取られるという(笑)…そういう役が、トレンディドラマの時は、20代30代、多かったんです」
そして、エンジニア役について、
「エンジニアという人はホントに人間臭い男ですし、自分の情熱とか野心とかを発している。誰でも人間の奥底に秘めたすごい強い力、生きる力みたいなものが、キムの発している“子供を守りながら生き抜く力”と全く違う側面で、エンジニアにはあるのではないかと思う」
と語り、
「その、どんなことがあってもしぶとく生き残ってやるぞというところが、もっともっと掘り下げられたらいいなと思うのと、エンジニアは唯一お客さんとの<間の>扉を開けるように、自由自在に、芝居の中とお客さんとの関係を作っていくような、そんな役柄でもあると思うので…シェイクスピアにあるような、そういった面白い役処でもあるのではないかなぁ、もっともっと楽しんで掘り下げてみたいなぁと思ってます」
と結びました。

熱い想いが形を結ぶ初日の舞台が、本当に待ち遠しくなるコメントでした。

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