東宝 ミスサイゴン

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ミス・サイゴン ストーリー詳細。

飯田眞一です。
いよいよ前売りも近づいて来ました。
初演時「ミス・サイゴン」の報告のために、泣きながら書いた「ミス・サイゴン」の長いストーリーがあります。
あまりに長いため、当時チラシに入りきりませんでした。
04年特大チラシの裏に書いていたものを探し出してきました。
ご興味のある方は、読んでみてください。ただし長いです。

愛があるから生きてゆける
 ◎サイゴン(現在のホーチミン市)       1975年4月 
厭戦と倦怠に満ちた没落直前のサイゴン。今日もフランス人の血が混じった、通称エンジニアの経営するキャバレーで、戦闘の苛酷な日々を送るアメリカのGIたちが一夜の快楽を求め、また彼らにすがることでしか生活の糧を得ることができぬ女たちと、「ミス・サイゴン」選びの乱痴気騒ぎが繰り返されている。【オープニングACT1】【火がついたサイゴン】。しかし、そうした馬鹿騒ぎの陰で、女たちは、心から戦争を憎み、アメリカでの平和な生活を夢見て男達に抱かれるのであった。【我が心の夢】 何事にも苛々しているクリスの前に、エンジニアが紹介したのは、今日はじめて店に出たばかりの17才のキムであった。【バターリング・フォー・キム】【キムとクリスのダンス】 傍らに眠るキムを見つめながら、それでも、クリスの心は晴れなかった。ベトナムで戦う理由、戦争の正義、クリスの心は疑問といら立ちに満ちていた。【神よ何故?】一夜を共にしたキムは、お金を受け取ろうとしない。【この金は君のもの】。爆撃で全てを失った自分に優しさを分け与えてくれたはじめての男、クリスを愛することがキムの生きる支えなのだ。【あなたが好き】と見つめるキムの瞳の中に、クリスは戦争という極限状態のなかで失った人間らしさ、人を愛すること、愛されることの喜びを知り、全てが狂っているベトナムのなかで唯一の真実がキムであることを見出していった。【サン・アンド・ムーン】【ユニコ―ン】【電話】 ささやかだが幸せにキムとクリスは結婚式をあげた。【ウェディング】そこに突然、親が決めた、キムのいとこでいいなづけのトゥイが現れ、キムをののしりクリスと別れるよう迫る。【トゥイの侵入】お互いに、クリスとトゥイは、拳銃を突きつけあい、そしてトゥイは捨て台詞を残して去って行く。クリスは部屋に戻り、ふたたび強くキムを抱きしめ、どんなことが起こっても決して離れないと永遠の愛を誓い合う。【世界が終わる夜のように】 
そびえ立つホー・チ・ミン像一糸乱れぬガンダンスとドラゴンダンサー
 ◎ホー・チ・ミン市(旧サイゴン)       1978年4月
サイゴン没落から3年、街は、ホー・チ・ミン市と名前もかわり、解放3周年の盛大なパレードが繰り広げられている。【サイゴン没落】3年間の再教育キャンプを終えたエンジニアがふらふらと出てくる。解放軍の洗脳教育もエンジニアの心の奥に残るものを消すことができなかった。彼の夢は何とかして、アメリカに渡り、華やかな夜の帝王になることなのだ。 そのエンジニアは統一後、人民委員補になったトゥイに取り込み、キムを捜し出し彼に引き渡すことを条件に、バンコクに逃がしてもらおうと企む。 一方、キムはいつの日にかクリスが戻ってくることを信じ、遠くアメリカに去ったクリスを思い、信じ続けると歌う。アメリカに帰り結婚したクリスは、毎夜ベトナムの悪夢にうなされ続ける。そのクリスの心の閉ざされた部分には、妻エレンも入っていけない。それでもなお、エレンもまたクリスを信じていると歌う。【今も信じているわ】
 おまえがいるから生きてゆける 
エンジニアに案内されて、キムの家にやってきたトゥイは部下に命じて、そこで破壊の限りを尽くす。そして、キムに復縁を迫るが、キムは頑なに拒み続ける。クリスを待つ無意味さを説くトゥイ。【クークープリンセス】そして、涙ながらにキムは、決意する。クリスを待ち続けるわけ、誰も知らないキムだけの秘密をトゥイに示すのだ。破壊された家のカーテンを開けると、一人の子供が脅えながら走りでる。「この子は、私の子ども、私の全て、生きる力。この子にさわらないで、あの人が帰るまでこの子は私が守る!」逆上し、その子―タムを殺そうとするトゥイを、キムは、タムを守るがために射殺してしまう。 あの日、サイゴン没落の日に、クリスがキムのもとに残していった拳銃で…。【トゥイの死】 ベトナムから逃げ出すためにエンジニアは、いかがわしい全財産をかき集めている。【生きのびたけりゃ】駆けつけたキムの知らせを聞いて、エンジニアは、アメリカ行きの夢を断たれたと悲しむが、タムがクリスの子であると知ると、アメリカ人の子は、アメリカの保護を受けられることから、キムの兄になりすまし、難民たちと共に、3人でバンコクに旅立つ。【キムとエンジニア】【命をあげよう】 第一幕(完) 

果たす義務がある、彼らは全てわれらの子・熱唱の「ブイ・ドイ」
 
 ◎アトランタ        1978年9月 
クリスのベトナムでの親友ジョンが、アメリカ・アトランタ市で開催中の集会で演説している。彼は、アメリカがベトナムから撤退した後、残されたブイ・ドイと呼ばれている私生児たちをアメリカに連れ戻す組織を運営している。演説をするジョンの後ろのスクリーンに、ブイ・ドイたちの姿が映し出されていく。泣き叫び、無言で見つめ、おなかをすかせ、苛酷な中で、はにかみながらそれでも笑う、彼らの瞳はすべてが助けを欲しているのだ。ジョンは、声を大にして言う「戦争はまだ終わっていない、忘れてはいけない。彼らもまた我々の子どもなのだ。」と…。【オープニングACT2】【ブイ・ドイ】 集会の後、ジョンは、会場を訪れたクリスにそっと伝える、キムが生きていること、そしてクリスが父親になったという事実。様々な思いがクリスの胸の中に交錯する。すべては、遅すぎたのだ。【ポスト・ブイ・ドイ】 

極彩色のネオンに満ちた、バンコクの街
 ◎バンコク       1978年10月
 
派手なネオンの輝くバンコクの街。エンジニアは、おちぶれて、安キャバレーの客引きとして、夜の街をうごめいている。【バンコク】 エンジニアのもとを訪れたジョンはキムを捜しだすことを依頼する。キムは、エンジニアと同じキャバレーにホステスとして働いていた。そして彼女の唯一の望みは、息子タムを自由なアメリカ人として育てる事だった。ジョンは、キムのもとを訪れて、クリスが来ていることを告げる。ついに待ち望んでいたその日がきたこと、喜びに胸を震わせるキムを前にして、ジョンはどうしても真実をキムに伝えることができなかった。【プリーズ】【クリスはここに】 両親の遺影を前にして、この喜びを感謝するキムを前に、トゥイの亡霊が現れる。そして、キムの目の前に、あの日の出来事が蘇る。サイゴン没落のあの日のことが…。【キムの悪夢PART1】

轟音と共に飛来するヘリコプター

 ◎サイゴン       1975年4月 

混乱と絶望に満ちあふれた街に警報が鳴り響く。クリスは身分の証として拳銃をキムに渡し、大使館での再会を約束して基地へ向かう。街は混乱をきわめていた。人々は一縷の望みを託して、アメリカ大使館に詰めかけてくる。柵を一つ越えればそこは自由の世界。群衆の混乱のなかで、クリスとキムはお互いを見出すことができない。轟音と共に最後のヘリコプターが大使館の屋上に着陸する。キムの名を呼び続けるクリスを引きずるように、ジョンがヘリに乗せる。自由の夢を断たれ、泣き叫ぶ群衆の上をヘリは爆音と共に、離陸していく。【キムの悪夢PART2】【キムの悪夢PART3】【サン・アンド・ムーン(リプライズ)】
 
二人の女性、魂を揺さぶるクリスの心の叫び
 
 ◎バンコク       1978年10月 
キムの真実を告げることができなかったジョンは、クリスとエレンにどうしようもない状況について語る。一方、人を信じることをしないエンジニアは、クリスのホテルを探しあて、そして、キムに伝える。一刻も待てないキムは、バンコクの街をクリスを目指して走る。不幸なすれ違いの始まりだった。ジョンとクリスもキムに会いに街へ出て行く。キムがクリスの部屋を訪れる。そこにいたのは、一人のアメリカの女性エレンであった。はじめて、キムはクリスが結婚していることを知る。【嘘だと言って】【彼には、新しい人生が必要だった】深い絶望の縁で、キムは永遠の夢であるタムをアメリカへ連れて帰ってくれと願う。「二人が暮らして行けるだけの援助はするが、それ以上のことはできない」と否定するエレン。そしてタムにはキムが必要であり、クリスと自分にとっては自分たち自身の子が欲しいと望んでいることをエレンは主張する。キムは狂ったように、タムを連れ帰るよう懇願して、それがかなわぬと知ると今夜クリスが自分に会いにくることを要求して、部屋を走り出る。【キムとエレン】 重い心に沈むエレン、クリスの心の中の閉じた部分にいるキム、お互いに憎しみはないが、愛する人を失いたくない二人の女の戦いだったのだ。【今、彼女にあった】 ホテルに帰ってきたジョンとクリスは、エレンの話に驚く。クリスはすべてをエレンに話すときがきたことを知る。そして、クリスは告白する。自分の心に閉じた部分が奔流のように流れ出す。【エレンとクリス】何もかもが狂っているベトナムで、彼女だけが真実であり、彼女の目を透かしてみた真実に自分も苦しんだこと。彼女を救い守りたい、なぜなら自分はアメリカ人だ、正義を守らねば、でもみんなと同じように自分は失敗した。狂ったベトナムから戻り、新しい生活を始めるためにエレンが必要であり、今でもそうであること。 クリスとエレンは、ジョンの反対にもかかわらずキムに会いに行く。タムをバンコクのアメリカン・スクールに通わせて、できるかぎりの援助をすると約束するために。しかし、それは何の解決にならないことをジョンは知っている。【ペーパードラゴン】 

キャデラックが目の前に、夢があるから生きていける アメリカン・ドリーム
表では、いよいよ思い描いていた渡米の日が近づいていたことを喜び、エンジニアが歌っている。【アメリカン・ドリーム】フランス人との混血人として生まれ、ごみ箱の中から這い上がるように、生きてきた自分の人生。キャデラックを乗りまわし、すべての夢がかなうアメリカの生活、それはまさしく、「アメリカン・ドリーム」。 つかまえなさいチャンス、命をあげよう タムに晴れ着を着せて、両親の写真の前に手を合わせたキムが語りかける。キムの心にはタムをアメリカへ、クリスのもとに委ねるしかない。そのためにとるべき手段を、キムは決めていた。「お前がどんなに遠くに行ったとしても、私はいつもお前の側にいる。今度は、お前が父親の愛を知る番。最後にもう一度私の顔をみて、この顔を忘れないで、今、私がなぜこの世に生まれてきたかを知ったの。お前には大きな明日がある。なりたいものになりなさい。天が許すものなら、何にでも。お前には、大きなチャンスがある。そのために、私はお前にすべてをあげよう。私がもっているすべてのものを……」【小さな神】 エンジニアに連れられて、クリスたちがやってくる。そして、キムは自分の取るべき最良の手段を用いる。それは、タムとクリスに永遠の別れを告げること……。愛が深いがゆえに、愛する者のために、キムは彼らと永久に別れる手段を取る。キムは、クリスが残していった拳銃を抱きしめ、カーテンのかげに消えた……。 これは、戦争が引き起こしたいくつもの悲劇のうちのひとつの究極の愛の姿である。 第二幕(完)

  ※【 】の太字は劇中で歌われるミュージカル・ナンバーです。

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» ミュージカルや電車に携帯電話抑止装置を! from けんじろう と コラボろう!
 先週の18日の夜、帝国劇場でミス・サイゴンの初日公演を見た。 http://s [詳しくはこちら]

コメント

あらかじめサントラCDを聞いて
初めて帝劇で拝見しました♪

全て聞くだけで物語がわかりましたし
何せ、欧米生まれなのに
始めと終わり(キムがクリスに抱かれて…)は東洋的=時代劇調?なサウンドで
映画にしてもいいんじゃないか?!と思ったくらい感動しました。

11日の午後の部を拝見しました。たまたま友達に誘ってもらい初めて見ました。自分の素直な感情のままに自然と涙が出てきました。「忘れていた大事な物」を思い出しました。出演者全ての方に御礼申し上げます。

詳細をアップしていただき、本当にありがとうございます!
明日初めて観に行くのですが、今からもう心切なく…
でも楽しみでしかたありません!

明日はじめて見に行きます。
このストーリーを拝見して涙があふれました。
タオルもっていきます、おもいっきりなかせていただきます。

レミゼも含め同じミュージカルを何度も観たのは本田美奈子さんがキムを演じた『ミス・サイゴン』の70回と多分、自分の中では超えることはない記録です。 何度観ても一幕のラストの『命をあげよう』で号泣させられてたのが最近のように思える素晴らしい作品。
初めて観る方はミュージカルナンバーの完成度に引き込まれるでしょうし、2度目以降の方はキムを含めそれぞれのゆく末がわかるだけに見守りながら祈るような気持ちになるはずです。

以前から、とても興味がありましたが、一度も観劇したことは、ありません。でも、このストーリーを読んで、やはり観に行くことにしました。

戦争の悲惨さ、そして誰もが持っているはずの愛、色んな感情を感じに、感動をもらいに、帝劇に行きます!きっと、私の人生の中に、何かを投げかけてくれるような気がしています。

十数年前、ブロードウェーで見てから、忘れられない「ミス、サイゴン」
今回日本で公演があることを知り、愛妻と必ず見に行こうと約束しています。
この物語は、様々なことを教えてくれます。人間とは、社会とは、そして愛とは、
より多くの人に、このような世の中だからこそ観ていただきたい作品だと思います。
楽しみにしています。

飯田様・・・詳細なstoryを掲載して頂きまして、ありがとうございました。
長かったけど一気に読んでしまいました。
そして読みながら感激!です。
今回、ミス・サイゴンは初めての観劇です。
その初心者にも大変に分かり易く、また劇中歌の印も嬉しかったです。
まずは、プレビュー公演☆楽しみにしています。

久しぶりにコメントしに来ました!!
この記事、ありがとうございます!!
私は”ミス・サイゴン”を過去に観劇したことはありませんが、
これを読んだだけで、涙です(泣)
最高です!!
長かろうがなんだろうが、
この夏、帝国劇場に伺う前に
これを読めてよかったです!!
夏に向け、気持ちはどんどん”サイゴン”モード!!
”早く夏よ来い”って感じ♪
夏が来る前に、色々予習したいと思います☆

涙、涙で最後まで読むのに苦労しました。

このような原稿がブログで読めるなんて感激です。この夏は何度も見せていただきます。本当にたのしみ。

ミス・サイゴンストーリー詳細をアップしていただきありがとうございます。詳しく読ませてもらったら、キムが健気にクリスを待ちながらタムを育てる姿に涙が出そうになっちゃったし、キムがトゥイとの結婚を頑なに拒否する気持ちは本当に理解できるなって思います。ミス・サイゴン観劇をさせてもらうつもりになってブログを楽しませてもらおうと思います。

過去2回観劇しているのですが、
もう一度CDを聞きながらキオクを呼び起こしているところだったので
ストーリー詳細の登場はとても嬉しいです☆
話の流れだとか、その時代の考え方などを知って
完全にその世界に入り込んで観劇したいと思います♪

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